1870年以降、ドレス・コードの決まりはイギリス紳士によってイギリスの植民地や外交訪問先に移入され、世界各地に波及していった

T.P.O.によって衣服が明確に区別されるようになったのは、19世紀に入った1815年頃からである。18世紀末から19世紀初めにかけて、イギリスの社交界におけるボー・ブランメルの活躍により、黒色の男性服が徐々に一般化し、1818年にはこの傾向が確立した。当時の男性服の流行の中心はイギリスであり、このような服装がイギリスからフランス、そしてヨーロッパ中に広がっていった。この頃の女性の衣服には、「イブニング」「ディナー」「アフタヌーン」「ガウン」「スーツ」という5種類の基本形があり、これを時間に応じて着分けることが19世紀末には一般に普及した。20世紀初頭の男性服の基本形は、「燕尾服」「スモーキング」「フロックコート」「ガウン」」「スーツ」の5種類であり、これらを訪問、ディナー、夜会、朝食、紳士集会、舞踏会、大宴会、結婚式、葬式、教会、観劇、コンサートなど、25種類以上の機会別に着分けなければならなかった。

1870年以降、ドレス・コードの決まりはイギリス紳士によってイギリスの植民地や外交訪問先に移入され、世界各地に波及していった。その後、各国の諸条件に合わせて変化しつつ受容されている。

オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着

ドレス・コードの歴史

このようなドレス・コードの基礎は、17世紀のフランスにおいて発生したと考えられている。絶対王政時代のフランスでは、国の秩序を守るため、貴族は爵位の別によって明確に服装が区別され、また上流階級の流行が下層階級に及ぼす影響も大きかった。この時代のドレス・コードは、「宮中服」(ローブ・デコルテ、ローブ・モンタント)と「略服」(ネグリージェ)に大別され、「略服」は、宮中以外で着る衣服全般を指す。ウェストコートやクラバァット(ネクタイの祖)が一般化したのも17世紀末のフランスである。

オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着

礼服(ブラック・タイ)

公式行事、披露宴、各種パーティ、音楽会、観劇の初日公演などに加え、広く夕食会において着用される。

ドスキン、バラシャ、カシミアなどで仕立てられた、黒またはミッドナイトブルーの短い上衣を用いるが、熱帯諸国や夏季、避暑地などでは、白の上衣を着用する場合がある。どの場合も、襟はショールカラー(ヘチマ襟)または剣襟で、拝絹を付ける。上衣の合わせはシングルブレストでもダブルブレストでもよいが、シングルの場合は上衣と共布または拝絹地の黒チョッキか、黒絹のカマーバンドを着用する。ズボンは上衣と共布の黒またはミッドナイトブルーを用いる。ただし、上衣が白の場合は黒を用いる。脇に拝絹の側章(テープ)を1本縫い付ける。裾は折り返さず、ベルトは不可で、ズボン吊りを使用する。黒の蝶ネクタイを付ける。カマーバンドをする場合は、通常蝶ネクタイとカマーバンドは共布とする。黒の靴下に黒総エナメルの短靴かパンプスが正式だが、ドレッシーなデザインのキッドやカーフの黒短靴を履く場合も多い。ポケットチーフは白絹または白麻とするが、上衣が白の場合は黒絹を用いることもある。カフリンクスは、黒オニキス、黒蝶貝が一般的で、台は銀や金などだが、シャツにスタッドボタンを使う場合はそれと合わせる。手袋や帽子はほとんど使用されない。

オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着

礼服(ホワイト・タイ)

正式晩餐会、舞踏会、レセプション、大使の信任状捧呈式に着用される。

上衣は黒またはミッドナイトブルーで、剣襟に拝絹と呼ばれるサテンを付ける。ドスキン、カシミア、バラシャ、ウーステッドなどの生地で仕立てられる。チョッキは白のピケ、または絹で、シングルでもダブルでもよい。バチカンなどでは、昼間の儀式において、黒チョッキを着用する。ズボンは上衣と共布の黒またはミッドナイトブルーで、脇に2本の拝絹の側章を縫い付ける。裾は折り返さず、ベルトは不可で、ズボン吊りを使用する。シャツは白で、「いか胸」と呼ばれる胸の部分を固く糊付けしたものか、プリーツのついたものを着用する。ボタンの代わりにスタッドボタンを使い、襟はウィングカラー、カフスはダブルとする。白のピケの蝶ネクタイを付ける。黒の靴下に黒総エナメルのオックスフォードシューズ(ハトメのある紐締めのもの)かパンプスを履く。白絹または白麻のポケットチーフ、カフリンクスとスタッドボタンは白真珠や白蝶貝などの白いものとする。手袋は白または薄いグレーの鹿皮がよいが、ほとんど用いられない。帽子はシルクハットだが、夜の行事ではクロークに預けるため、ほとんど使われない。

オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着

礼服(モーニング・コート)

元首や高位者の臨席する公式行事、結婚式などに着用する。日本では、宮中関係の行事、結婚式、格式ある式典、改まった祝賀会、大使の信任状捧呈式などに用いられる。

上衣は黒が基本だが、グレーが許容される国もある。襟は剣襟(ピークドラペル)が正式で、ドスキン、カシミア、バラシャなどの生地で仕立てられる。チョッキも上衣と共布の黒とするが、祝いごとや園遊会などではグレーも用いられる。慶事に、白の縁取りを付ける場合があるが、日本の宮中では付けない。合わせはシングルブレスト(5つボタンまたは6つボタン)、ダブルブレスト(3ボタン)、どちらでもよい。ズボンは黒とグレーの縞模様で、裾は折り返さず、ベルトは不可、ズボン吊りを使用する。シャツは白色を用い、立襟(前折襟)が正式だが、普通襟(折襟)でもよい。が、アスコット・タイを用いる場合は、必ず立襟のシャツを用いなければならない。カフスはダブルが望ましいが、シングルでもよい。ネクタイは結び下げまたはアスコットタイで、シルバー・グレーの無地が普通だが、日本では白黒の縞も多く見られる。黒無地の靴下に黒キッドまたはカーフの短靴を履き、ひも結びまたはスリップ・オンにする。白の絹または麻のポケットチーフをさし、銀か金の台に白真珠、白蝶貝などをあしらったカフリンクス、タイピンなどで装身する。手袋は白や薄いグレー、クリーム色などの鹿皮が本来であり、白の布製のものも用いられるが、あまり使われなくなってきている。正式な帽子はシルクハットである[16]。

オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着

礼服(ドレス・コード)

国際儀礼(プロトコール)に基づく公的なパーティでは、招待状にドレス・コードが明記される。招待状には、通常男性のドレス・コードのみが記載されており、女性は男性の服装と同格のものを着用する。また出席者の出身国の民族衣装も尊重され、礼装・正装として、洋装におけるそれらと同格の服装として認められる(日本人にとっての紋付羽織袴、着物等)ことが通常である。

国際儀礼とは、国際的に行われている「国家間、公人間の儀礼上の規則、慣習」のことである。基本的には西欧の規則、慣習が土台になっており、キリスト教社会の考え方が大きく反映されている。国際儀礼やエチケットは、社会の営みをスムーズにし、相手に「不快感」や「憤り」を与えない、秩序ある居心地のいい環境を造るなど、社会と人々の関係を潤滑にすることが目的であるといえる。

国際儀礼におけるドレス・コードは、かつては細かく規定されていたが、近年では簡略化され、多くの場合、男性は「平服(ラウンジ・スーツ)」か「ダーク・スーツ」で十分であり、女性の場合は、衣服の色やデザイン、素材に多様性が増したため、昼間に着用する服は「デイ・ドレス」、夜の食事に着用する服は「ディナー・ドレス」とだけ大別する程度になってきている。

オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着

礼服着用の機会(慶事のシーン)

結婚式と披露宴
お見合い、婚約式、結納
公的なパーティ/ナショナルデーのレセプション、晩餐会、午餐会、カクテルパーティー、ティーパーティー、舞踏会、記念式典や祝賀会(創立記念日、竣工または落成式、地鎮祭、社長就任、出版記念、入卒園式、入学式、卒業式、謝恩会、成人式など)
私的なパーティ/お宮参り、七五三、誕生祝い、結婚記念日、長寿の祝い、新築祝い、ホームパーティー
コンサート、オペラ、観劇、発表会
クルーズ、オリエント急行
皇室行事/叙勲、園遊会、文化勲章親授式

オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着

礼服着用の機会

礼服は、一般に「冠婚葬祭」の儀礼において着用される。日英のフォーマルウェアを研究する清家壽子は、それらを「慶事のシーン」「弔事のシーン」に大別し、それぞれに下記のシーンを挙げている。シーンの場所や目的、参列者の顔ぶれ、すなわち「T.P.O.」によって、ふさわしい装いを着分ける必要がある。礼服着装のルールは時代とともに変化するが、ルールの基本精神は人間関係を快く保つことである。

オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着オーグ 下着