9 – 13世紀
いわゆる中世暗黒期に形をなした北欧神話においてトールが力帯メギンギョルズを装着していたという伝承が残っており、用途を考えると、今日の医療・運動補助具同様、男性向け腰椎保護具あるいは体幹固定具としてアーキタイプが存在していたことが窺われる。これが女性向けの装身具として転用されるに至った経緯については定かではない。
14世紀後半
ヨーロッパにて細身の上着が着用されており、上流階級の男性女性ともに、体の線を整えるために使用されるようになり、15世紀後半、やわらかな山羊の皮を素材としたコルセットが登場した。
16世紀
女性の服装は上半身は細身で、スカートは大きくたっぷりしたものになり、シルエットを作るために上半身を補正する「ボディス(英語)」あるいは「コール(フランス語)」と呼ぶ下着が身に付けられた。ボディスは麻キャンバス地で作られ、張り骨で補強されており、張り骨の素材には木や象牙、銀、鯨髭、動物の角などが用いられた。ボディスはヨーロッパの宮廷に広まっていった。
17世紀
女性の服装は胸を強調するようになり、コルセットで胸を押し上げるように変化していった。「コルセット」という呼称がイギリスで使われるようになった。
スペインでは、表着としてのコルセットも出現し、今日でもヨーロッパ各地の民族衣装に残されている。
19世紀
フランス革命期のフランスで、この頃のフランス国内の女性の間では一般にコルセットを外したファッションが流行した。画像はナポレオン・ボナパルトの妻ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネの肖像であるが、コルセットをしていないことがわかる。
一方、国外に亡命したフランス人貴族の夫人や子女はコルセットをしたままで、フランス以外ではコルセットを外すことは一般的ではなかった。ただし、フランス軍が占領した地域(例えばミラノなど)ではフランス流のコルセットを外したファッションが流行したという記録も残っている。
1815年にナポレオンが失脚し、ブルボン家による王政復古がなると、再び女性たちはコルセットを身に付け始めた。これは、女性の服装面でも復古主義が進行したことを示している。
また、ブルジョア階級や労働者階級の女性もファッションに関心をもつようになり、コルセットを着用するようになった。その後、周期的な流行の波が起こり、19世紀を通じて上流・中流の女性たちのあいだで様々なヴァリエーションのものが流行した一方、流行が低調となる時期が起こった。19世紀から20世紀初頭にかけて変化の周期がますます加速し、ファッションとして十年単位というよりは数年単位で流行が推移した。
20世紀以降
ウィルヘルム・レントゲンがX線を発見し、X線写真でコルセットによる肋骨の変形が知られるようになると、コルセットは不健康であると指摘されるようになった。第一次世界大戦で女性の社会進出が進むと、より機能的で自由な服装が現れ、女性の一般的な服装としてのコルセットは姿を消すことになる。
オーグ 評判 口コミ|オーグ 評判 口コミ|オーグ 評判 口コミ|オーグ 評判 口コミ|オーグ 評判 口コミ|オーグ 評判 口コミ|オーグ 評判 口コミ|オーグ 評判 口コミ|オーグ 評判 口コミ|オーグ 評判 口コミ